世界水準のウェルス・マネジメントを日本の富裕層のお客様へ 世界水準のウェルス・マネジメントを日本の富裕層のお客様へ

世界水準の
ウェルス・マネジメントを
日本の富裕層のお客様へ

スイス・プライベートバンクの伝統を継承するUBSと、日本の制度・文化に精通した三井住友信託銀行は、複雑な課題や、高い理想・夢をお持ちの富裕層に、資産運用のみならず、不動産、事業の成長戦略、資産や事業の承継、次世代教育の運営など高度な専門性を駆使し、お客様が大切とお感じになるすべてのものを守り、育てるサポートをいたします。

UBS SuMi TRUST ウェルス・アドバイザリー株式会社は新ブランド「UBS SuMi TRUST」 の協業の推進、マーケティング活動、
セミナー・イベントの企画・運営、プロモーション、カウンセリングをはじめ、お問い合わせ受付、お客様へのご案内等を行います。

  • 【UBS SuMi TRUST オンラインセミナー レポート】2020年8月7日実施コロナ後の世界を見据えて、いま取り組むべき課題とは

    UBS証券株式会社ウェルス・マネジメント本部 チーフ・インベストメント・オフィス 青木大樹

    世界はコロナ前から分岐点に立っていた

    コロナによって世界はどう変わっていくのか。未来を読み解く上で、人々の潜在的な意識もひとつの重要なヒントとなるだろう。青木の講演によるセミナー第一部は、富裕層の意識の変化をグローバルな調査によって可視化する試みから始まった。

    オンラインの画面を通じて提示されたのは、コロナ禍の5月に実施された世界の富裕層の意識調査の結果。そこでは、「もうライフスタイルは元に戻らない(75%)」といった富裕層の意識の変化のみならず、「人の少ない地域への移住を検討している(46%)」など、新たな生活様式に向けて具体的に行動をはじめようとする人々の実態が示されている。

    中でも、特に若い投資家ほど経済的な影響を実感していると青木は述べた。

    「ベビーブーマーと比べ、ミレニアルズは感染二波に備える貯蓄が十分になく、仕事を失うといった将来に対する懸念も大きい傾向があります。また、多くの投資家が今後投資機会が訪れると考えている中で、ミレニアルズはサステナブル投資への関心が高く、世界の変化により敏感になっている世代です」

    UBS独自のグローバルなリサーチ体制によって導かれた多彩なデータ

    一方で、世界はコロナ以前からすでに変わり始めていたという青木。

    「世界で高齢化・サービス産業化・IT化が進む中、モノの取引量、貿易量の伸び率はもともと鈍化傾向にありました。世界の経済構造がコロナ以前から変わり始めていたのです。こういった変化の一部が、コロナショックによってさらに加速していくことが予想されています」。

    また、近年のITサービス普及の加速度がどれほどのものか。あるデータで客観的に提示した。

    「航空機や自動車などのテクノロジーは、誕生から50〜70年という年月をかけて5000万人のユーザーを獲得しました。それに対し、現代では例えば「ポケモンGO」の利用者が5000万人に到達するのに、わずか19日しかかかっていません。それほどまでに、ITサービスはあっという間に世の中へ普及し、産業構造を変えていってしまうのです」。

    新しい時代に対応したビジネス・投資を考える機会

    こういった変化がコロナによってますます加速していくという青木。「例えば、5Gや人工知能といった新しい技術は、今はまだ一部の業界で使われ始めている段階です。これからあらゆる産業へ普及していった時に、ITサービスで見られたような産業構造の変化のスピードはさらに加速していきます」。

    一方、コロナによって大きな影響を受けたサービス業において、企業が生き残るための鍵となるのは、「コロナへの対応にかかるコストを上回る付加価値を提供ができるかどうか」。最新技術を活用するかどうかに関わらず、あらゆる業界で時代に合わせた変化が求められている。

    さらに、米中関係の未来も含めた経済構造の変化から、これからの社会においては成長だけでなく経済やビジネスの持続可能性が重視されるようになるという青木。「例えば、海の生態系に影響を及ぼす問題が取り沙汰されている大型船舶のバラスト水の処理事業は、今後年率10%以上の成長が見込まれ。また、環境分野への取り組みに特化した資金調達を目的としたグリーンボンドは、このコロナ禍においても下落幅が小さく収まりました。持続可能投資はこれからますます注目が高まっていくでしょう」。

    企業経営にとって、コロナショックは大きな負担であることは間違いない。しかし、このコロナショックが企業にとって利益構造を見直す機会でもあるのだと青木は言う。

    「日本企業は、91%の部門が営業利益率10%に留まっていて、もともと利益構造に問題を抱えていました。コロナのダメージに対するショック療法としての企業再編や部門整理を、構造的な経営改革へとつなげることが重要です」。

    このような今後の展望を語った一方で、リスクシナリオについても考えておく必要があることを指摘した。「コロナショックが起こり、政府・中央銀行は過去にない規模の財政拡大・金融緩和を行っています。今後、感染拡大と経済封鎖が断続的に続く中で、景気の回復は緩やかにならざるを得ず、企業のデフォルトは拡大するでしょう。また、財政拡大が続けば将来は増税が大幅に実施されるかもしれません。さらに、経済の成長構造が変わる中、日本の経常収支は将来赤字となるかもしれず、通貨の価値が変化する可能性もあります」。

    目的別のポートフォリオ戦略「3L」

    これまでとは異なる状況の中、不確実性の高い環境が続いていくだろう。こういった不確実な状況の中でどのように投資戦略を考えていくべきか、講演の最後に「3L」という目的別にポートフォリオを管理する戦略を青木から提案した。

    「最初のLは流動性(Liquidity)、今後2~5年という比較的短中期の間、必要な出費を補うための資金を確保するポートフォリオです。2つ目のLは、老後(Longevity)への備え。5年から長期のスパンで、老後のライフスタイルを維持・向上を目指して資産形成を行っていく考え方です。最後のLは、資産承継(Legacy) 。流動性や老後の備えのポートフォリオがしっかり構築できていれば、余剰資金だけでなく次世代や社会のことを考えることもできるようになるのです」。

    この「3L」はUBSがお客様へご提案する際にも活用するポートフォリオ戦略だ。UBSのサービスがこのような環境下で、いかに富裕層のお客様のお役に立てるのかについて以下の言葉で締めくくった。

    「UBSは富裕層向けのリサーチ・投資戦略部門として、180名のメンバーが世界主要11の拠点でグローバルの経済マーケット状況を24時間体制で分析しています。その成果として、30の通貨、830以上の債券発行体、1800以上の株式銘柄、25のコモディティと広い資産クラスをカバーしています。また、新しいテクノロジーの活用やヘルスケア、食の革命や水のテーマなど、様々な長期テーマの投資戦略も作成しています。今後、我々の分析や投資アイデアが皆様のビジネスや投資の際に少しでもお役に立てればうれしく思います」。

    社会の変化が、富裕層の多様な課題に影響を与える

    第二部は、「新しい局面に備えて、企業・ファミリーがいま取り組むべき課題」とテーマを変えて、UBS SuMi TRUSTの林からの講演となった。今回の講演で中心となったのは、「事業の成長戦略・事業拡大」「事業承継・会社売却」「相続対策」「次世代教育」「社会貢献」という5つの分野。企業オーナーや経営者から多くのニーズが寄せられている。

    UBS SuMi TRUST ウェルス・アドバイザリー株式会社 代表取締役社長 林敦

    林による講演の1つ目のテーマは「事業の成長戦略・事業拡大」。サプライチェーン、ライフスタイル全体における劇的な変化は、事業経営にどのような対応を求めるのか。そんな問いから、講演は始まった。

    「まずは、変化する事業環境において、検討すべき課題を幅広くリストアップすることが重要です。これまで当たり前と思っていたことがそうでなくなり、新しいニーズやスタイルが次々と誕生していきます。また、サプライチェーンやバリューチェーンの見直し、リモートワークの普及といったデジタル化の進展による働き方の変化など、企業が考えなければいけない課題は数多くあげられます。その中から重要度や緊急度に応じたプランニングをすることが重要なのです」。

    企業ごとに千差万別の課題と向き合う中、成長戦略のプランニングをどう描くか。サポート役として、UBS SuMi TRUSTが提供できるオーダーメイド型のソリューションを紹介した。「UBSおよび三井住友信託銀行が、グローバルな視点と銀行・証券・信託の各機能において長期に渡って蓄積してきた高い専門性や経験を融合。幅の広いノウハウがあるからこそ、お客様ごとに特有のニーズに対して、オーダーメイドでソリューションを提供できるのです」。 

    続く2つ目のテーマは「事業承継・会社売却」。新型コロナウィルスによるビジネス、株価への影響を踏まえ、事業承継プランを再検討する企業オーナーも増えている。その事業承継に向けて、今こそ企業オーナーの準備が重要なのだという。「2020年に入り、コロナの影響を受けて株価は大きく変動しました。株価は今の段階ではほぼ下落前の水準に戻りつつあるものの、リスクシナリオが発生する可能性もゼロではなく、まだまだ不安定な状況が続く可能性もあります。このようなリスクをチャンスに変えるべく、事業承継の準備は怠りなく進めておかなくてはいけません」。

    ところで、事業承継においては、上場企業のみならず、非上場企業においても準備は欠かせないという。その理由を林は次のように述べた。

    「非上場株式の評価は、事業内容が類似している上場会社の株式価額を参考に株式の評価が決定されます。つまり、類似業種の株価が下がれば、自動的に自社株式評価額も下がる。そのため、株価変動による事業承継コストは、非上場企業にも大いに影響を与えます。だからこそ、非上場企業であっても、承継の準備が重要になるのです」。

    3つ目のテーマは「相続対策」。近年、スムーズな相続を実現するためには、遺言が有効に機能すると考えるお客様が増えている。そこには、遺産分割協議に多くの時間がかかるという背景がある。特に企業オーナーには、複雑なニーズや特有の課題を抱えるケースが見られると林は言う。「『子どもがいない』『相続人以外に与えたい』といったケースをはじめ、『相続人の一部に財産を特別に多く与えたい』『相続財産を分割しにくい』など、企業オーナーのお客様は、相続において解決すべき課題を抱えている方が少なくありません」。

    そのような相続対策に向けた遺言活用において、豊富な実績を誇るのが三井住友信託銀行。相続に不安がある方は、相談相手の候補として検討していただきたい。

    このような事業承継・相続を進めるうえで、財産はどのような形であるべきか、またあるべき財産の形を築くために、どのような資産運用をするべきか。一人一人目指すゴールが違い、リスク許容度も異なる資産運用において、絶対的なポートフォリオは存在しないが、参考になるデータを紹介した。「富裕層の資産運用ポートフォリオの1つの形として、世界のファミリーオフィスの平均的なポートフォリオを見てみると、長期運用で、複数に分散投資して、リスクを抑制していることがわかります。一方で、一般的に、日本人投資家は、短期売買に走りやすい傾向にあります。NYダウの過去30年間の推移を振り返ると、長期的な経済成長に伴い、株価は右肩上がりとなっています。この間、長期で運用していれば、経済成長の恩恵を受けることができたのです」。

    世界のファミリーオフィスの平均的なポートフォリオ

    長期で運用し、複数に分散投資すること。こうした資産運用における重要なポイントに触れつつ、運用の注意点にも言及した。

    「長期的な運用が重要な一方で、短期的な市場のボラティリティの影響を大きく受けることもあります。コロナというリスクの台頭を受けて、インフレ率の上昇、悪い金利上昇といったリスクも考えられます。それらすべてに個人が対応することは難しい。だからこそUBSでは、ノウハウを集約した運用ソリューションである投資一任運用サービスを提供しています。世界各国の幅広い資産クラスにアクセスし、多岐に渡るグローバルな投資対象への分散投資を可能にしています」。 

    世界水準のサービスを日本のお客様へ

    講演の最後に林から語ったのは、UBS SuMi TRUSTのトータル・ウェルス・マネジメントについて。「スイス伝統のウェルス・マネジメントを本業としてグローバルに富裕層ビジネスを展開するUBSと、本邦唯一の専業信託銀行グループとして、信託分野の専門性と総合力を駆使したソリューションメニューを持つ三井住友信託銀行の2社がそれぞれの強みを融合させて、世界水準のサービスを日本のお客様に提供いたします。お客様の大切な資産を守り、育てる包括的なソリューションサービス。さらには、金融商品・サービスのみならず、産官学や他社とのタイアップも図りながら、富裕層のお客様の多面的かつ複雑なニーズをフルサポートできる体制を構築していくことを目指しています」。

    気になってはいるけど手をつけられていない。そのようなお悩みやご希望を抱えている方は、ぜひUBS SuMi TRUSTを検討してみていただきたい。

    青木 大樹(あおき だいじゅ)

    UBS証券株式会社

    ウェルス・マネジメント本部チーフ・インベストメント・オフィス(CIO) 日本地域最高投資責任者兼日本経済担当チーフエコノミスト

    2016年11月より、UBSウェルス・マネジメントの投資戦略・調査部門であるチーフ・インベストメント・オフィスにて、日本地域最高投資責任者兼日本経済担当チーフエコノミストを務める。マクロ経済、為替、債券等投資調査及びハウスビューの顧客コミュニケーションを担当。2010年8月、エコノミストとしてUBS証券会社 (現UBS証券株式会社) に入社後、インベストメント・バンク、ウェルス・マネジメントにて経済調査、外国為替を担当。以前は2001~2010年までの9年間、内閣府にて政策企画・経済調査に携わり、骨太の方針の策定や経済財政の見通し・影響・分析などを担当。ブラウン大学大学院 (米国ロードアイランド) にて経済学修士号取得。Newsモーニングサテライト、日経モーニングプラス コメンテーター。

    林 敦(はやし あつし)

    UBS SuMi TRUST ウェルス・アドバイザリー株式会社 代表取締役社長

    1987年住友信託銀行(現、三井住友信託銀行)に入社。事業法人営業・企画を約15年間経験の後、年金および生保・地銀などのプロ機関投資家向け運用営業に従事し、2008年のリーマンショックを受けて、個人資産運用ビジネスモデルの再構築を図るべく、個人の資産運用をサポートする投資営業推進部(現、投資運用コンサルティング部)へ異動。部長として個人投資家への「コア&サテライト運用戦略」の啓蒙と、実践に向けたサポートに注力。その後、三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社で執行役員営業第一部長として、主に地銀向けに、預かり残高積上げに向けた運用営業スタイルを提案するなど、法人から個人、融資から資産運用に関する幅広い経験を有する。

  • 【朝日新聞デジタル特集 vol.2】 社会は変わった。経営者も変わるべきか?

    アフターコロナは遠心力が働く経済に

    コロナ後の世界予想について、まず話を伺ったのは経済評論家の伊藤洋一氏だ。

    ——コロナ禍で大きく社会や人々の行動が変わりました。アフターコロナ、ウィズコロナ、あるいは「新しい生活様式」といった言葉が取りざたされていますが、消費者の生活は今後どのように変化していくでしょうか?

    馴れ親しんだ経済の形が大きく変容するだろうと思います。緊急事態宣言は解除されましたが、ウイルスの脅威はまだ続くわけですから、ウイルスがいる限りは人と人との間隔を基本的には空けないといけない。必然的に経済活動のボリュームが下がります。映画館に400人入るところを200人しか入れられないんだから。GDPも下がるでしょう。ただしモノが売れないかと言うと、オンラインで買う人は結構いるので、経済活動が全部消失するということでは全くない。経済はどちらかというと“求心力”があるものだけど、これからは“遠心力”が働く経済になるでしょうね。どういうことかと言うと、先ほど例として挙げた映画館は「人に来てもらわないとどうしようもない」ビジネスモデルです。人間と人間が接近することを前提とする産業によって構成されてきた従来の経済、これを”求心力”が働く経済と私は呼んでいます。一方で感染拡大によって、人間と人間が接触しない産業を中心とする経済、つまりは“遠心力”が働く経済へ急速に変化しつつあります。4月、IT株が中心であるアメリカのナスダック総合指数で、世界的EC企業やネット配信企業が過去最高値をつけたことからも明らかです。

    消費者はもう過去の物差しで評価はしない

    ——コロナに対するワクチンや薬ができたら、元の生活には戻りますか?

    戻らないと思います。なぜなら消費者が一定期間続けた行動というのはすぐには変わらないからです。それと、今回の危機で世界的に貯蓄率が高まる可能性がある。「数カ月暮らせるぐらいは貯金がなきゃダメだ」と世界中の人が痛感したと思います。アメリカではGDPの7割、日本は6割が消費と言われていますが、貯蓄率が上がれば消費は抑制的になります。経済成長の原動力としての消費は、戻ったとしてもスピードはゆっくりでしょうね。

    ——消費者の価値観が変われば、企業も変わらなければなりませんか。

    消費者は新しい視点でビジネスを見ることになります。例えば緊急事態宣言下で店を閉めていたレストランが、解除後は店を開けますよね。そのときに、店の構造を変えなかったり、席と席との距離を取らなかったら、もう僕は行かないと思う。感染して数週間も病院にいなければならないのは嫌ですから。安全性が担保されないならレストランには行かない。つまり、レストランの評価が味だけではなくなる、消費者の見方が過去の物差しではなくなるということです。今までのプライドに引きずられたままで、消費者の価値観を機敏に受け取らないビジネスは行き詰まるでしょう。

    経営者が持つべきは柔軟性と決断力

    ——こうした変化を受けて、経営者は何をするべきでしょうか。

    まずは頭を切り替えることです。我々は1918年のスペイン風邪以来こんなに大きなパンデミックは経験してこなかった。だからみんな頭がついていかなかったのは間違いありません。ウィズコロナの時代が何年続くのか、それが過ぎたときに消費者はどういう行動するか。想像の中で考えていくしかない。頭の柔軟な人がいないと経済は回らないし、実力が試される時代になります。企業や経営者も同じことですよね。だって突然需要が蒸発するなんて経験したことがない。本当に実力があって臨機応変に考えられて、しかも会社のシステムを自分の力で変えられるような経営者が求められます。

    ——コロナ禍で、同じようにダメージを受けた産業でも、それぞれの企業の対応は分かれました。

    例えば、航空会社が従業員に防護服の縫製に協力させることにしたというニュースがありましたよね。最初はみんな笑ったかもしれないけれど、あの決断をし、かなりの従業員が協力を申し出たというのは、やっぱりすごいと僕は思いました。会社としての長い苦労の歴史があの決定に至っているし、それは間違っていない。だって航空業界の需要は簡単には戻らない可能性があるわけだから。柔軟に変化の道を歩んでいる例ですよね。

    今こそ優秀な人材確保と魅力ある会社作りを

    ——リモートワークなど働き方も変化していますが、会社は従業員へのサポートをどのようにしていくべきでしょうか。

    「会社を辞めたい」という人はしばらくは減るでしょうね。コロナが起きる直前までは、どこに行っても求人の紙が貼り出されて、人手不足だった。でも今は全然見ません。突然労働者が余剰になった。そういう意味で言うならば経営者にとっては優秀な人材を集めるのに苦労しない時代になるかもしれません。だからと言って従業員に対して傲慢になってはいけない。経済はいつか戻るわけです。今こそ優秀な人を確保して、その優秀な人に、景気が戻っても働き続けてもらえるだけの面白い会社にしておくことが必要です。

    ——人材が離れない、魅力的な会社作りのために具体的に何ができるのか。ヒントがあればお聞かせいただけますか。

    僕はこれまで多くのそういった企業オーナーの方にお会いしてきましたが、彼らはものすごく感受性が豊かです。街を一緒に歩いていると「伊藤さん、前こんなのあったっけ?」と真っ先に気がつくんです。ダメな経営者は、情報を自分で集めないんですよね。近くの部下から上がってくる情報しか集まらない。カスタマー目線が大事だってみんな言うんだけど、そうじゃない。今世の中はどういう方向に動いていて、街の景色はどう変わっていて、これが続いたらどうなるかという想像力の集積がなければ新しいビジネスの方向性は見えてきません。

    街を1時間歩いてみると社会の変化が見えてくる

    ——街に新しいビジネスのヒントがある、と。

    変化は一番最初に街に現れるんです。だから経営者には1時間必ず街を歩くことをお勧めします。スティーブ・ジョブズも思考に困ったときは会社の周りを歩いていたという話もある。自分の足で街を歩き、人と会う。リンクを追っていって、ニーズが見えたらそこに食いつく。そういう力とセンスが経営者に求められます。今まで大きくなった会社もみんなそうですよね。ある商品を作っていたら新しい需要が出てきて、それに応えていたらまた次の需要につながる。それまでお客さんじゃなかった人が突然お客さんになる可能性がある。例えばいま期待されている新型コロナウイルスの治療薬を作っているのは、フィルムを扱っていた企業です。フィルムに関連する技術を化粧品に応用し、さらに進出した医薬品業界において新たな需要で注目されました。「つながりの連鎖」をうまく活用した事例ですよね。過去の顧客にとらわれずに、自社の技術に関連するリンクを追っていって、新しいニーズを見出し、ビジネスを展開させた。

    ——思ってもみなかったところにニーズがあるかもしれない。それを見逃さずに、柔軟性と決断力を持ってビジネスを動かしていくということですね。

    もう一つ言えるのは、インターネットやネットワークの知識がないとこれからの経営者は厳しいだろうということ。「和菓子屋にネットワークの知識は必要ないだろう」と言う人がいるかもしれません。でも今回の危機に立ち向かうことができた企業は、ネットとのつながり、ネットを通じた顧客のつながり、ネットを通じた新しい顧客の開拓を大事にしたはず。すべての経営者がネットワークに関する知識を求められる。「うちは老舗だからITは関係ない」という時代ではなくなっています。

    思考スピードについていけるスタッフを身の回りに

    コロナ危機は金融市場に大きな混乱をもたらしたと同時に、金融資産や不動産、自社株式など、企業オーナーやそのファミリーが保有する資産価値も大きな変動にさらされることになった。後半では、コロナ危機をきっかけに富裕層がどう資産を守っていくべきか、今年1月に誕生したUBS SuMi TRUST ウェルス・アドバイザリー株式会社カウンセリング部長の宇佐美正彰氏に話を伺った。

    ——まず初めに、UBS SuMi TRUSTはUBSと三井住友信託銀行の、ウェルス・マネジメント部門における事業提携で生まれた新ブランドとのことですが?

    スイス・プライベートバンクの伝統を継承するUBSは世界でもトップクラスのウェルス・マネージャーで、金融資産の運用についてはグローバル金融機関ならではの幅広いサービスを提供しています。三井住友信託銀行は、長い歴史と高い専門性を持つ、本邦唯一の専業信託銀行グループで、日本国内における不動産、事業承継や相続のお手伝い、信託関連業務に関してはやはりトップクラスの実績です。両社がそれぞれ一流のサービスラインナップを揃えた上で、「お客様のために、お客様と一緒に、お客様にとって最も相応しいやり方を考える」という両社共通の価値観に基づき、お客様の具体的な状況に即した組み合わせをご提案していくということが、今回のコラボレーションの最も大事なところです。

    ——前半で伊藤さんは、社会の変化に対応するために、企業オーナーには柔軟性や想像力が必要とおっしゃっていました。宇佐美さんは、オーナーはどのようにして本業を変化に対応させていくべきだと思われますか?

    そうですね。ちょっと質問をはぐらかすようで恐縮なのですが、企業オーナーの方々というのは皆さんすでに必死で考えています。私たちが外から、オーナーは今こうするべきだ、と申し上げるのはどこか違うんじゃないかと思っているんです。むしろそのオーナーの方々が必死で考えていくアイディア、あるいはその思考のスピードに周りのスタッフがついていけることが大事なのではないかと。何を考えるべきかはもうオーナーの方々が一番わかっていらっしゃいますし、これだけ変化の激しい時代ですから、考えるスピードやその振れ幅も今までとは違ってくるはずです。それに付いていくことができるスタッフ、パートナーを身の回りに置くことが必要なのではないかと思います。

    ——コロナショックでは、いろいろなことを考えないといけないタイミングが急に来てしまったといえます。

    事業の再編やサプライチェーンの再構築なども皆さん考えていらっしゃると思います。さらに個人の資産をどうするか、承継対策をどうするか。オーナー会社の場合、オーナーの方の頭の中では、会社のことと個人のことときれいにはわけられないですよね。

    例えばコロナの影響で不動産はこれから動くと思います。その時に、買いなのか売りなのか。お客様の置かれた状況はそれぞれ違います。今まで地方にあった会社の拠点を都心に移してきたとしても、もう一度外に出さなくてはいけないかもしれないし、その逆もあるかもしれません。事業の状況によって違うわけです。いざ不動産を買うとしても、その方法も様々。会社で買うのか、オーナーが個人で買って会社に貸すのか、資産管理会社を作ってそこで買って貸すのか。あるいはM&Aの形で会社を買うという方法もあります。どの形態が望ましいかは目的によって違いますし正解は一つではない。事業のための投資でも、どのような形で実行するかは、会社と個人を横断的に、かつ中長期的にも見たうえで検討する必要があります。そこをシームレスに対応できるのが我々の強みでもあります。

    自社株の承継はいつがベストか?

    ——企業オーナーの方々は、会社の経営者でもありますし家族の長でもいらっしゃいます。社長として事業をやっていく一方で、ご家族の永続的な繁栄についても考えていかないといけない。例えば個人やファミリーの資産の観点で、今対応しておくべきことはどんなことでしょうか?

    企業オーナーの皆さんは、事業のことは必死で考えますが、家族の資産についてはどうしても後回しになりがちですね。でも個人の資産をどうするかについても同じく重要なタイミングにあるはずです。
    例えば事業承継についてです。これはよく耳にされると思いますが、会社の株価が下がったときはその自社株を承継するチャンスだと言われます。オーナー会社の場合、自社株をどう承継していくか考えていないオーナーはいないと思いますが、具体的な対策を立てられていないケースは多いです。また既に計画を立てていらっしゃるとしても、コロナで世の中が大きく変わり、この何年かの間に事業のあり方も会社の評価も変わっていく可能性がありますよね。そうなると、今まで考えていた事業承継のプランを見直す必要があるかもしれない。タイミングと方法について、やはり一度チェックしておくべきだと思うんです。UBSは欧州においてファミリービジネスサポートの長い経験を持ち、お客様へ情報提供を行っています。また三井住友信託銀行は日本において事業承継のサポート専門のスタッフを置いてもう30年以上やっていますから、かなり豊富な経験を積んでいます。きっとお役に立てると思います。

    ——伊藤さんのお話では、情報収集術についても触れられていました。

    企業オーナーをはじめ、富裕層の方々のところには、不動産業者だったり証券会社だったり、各社が熱心に営業に来られていると思います。それに対して、お客様がバランスよく全体をみて取捨選択し、最適な解をご自身で導いていかれるのは大変なことです。そういうところを任せられるパートナーがいればご安心ですよね。もちろんいきなり「一緒に考えさせてくれ」と言っても、ちょっと唐突感が有るでしょうから、最初はセカンドオピニオンを取るイメージで、どういうことができるのか聞いていただく。そういうチャンスをいただけたらありがたいと思います。

  • 【朝日新聞デジタル特集 vol.1】超富裕層へのアドバイザリー集団に聞く資産の守り方、増やし方

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    UBS新春特別セミナー UBS Wealth Insights – Year Ahead 2020で講演する青木大樹 氏

    ——コロナショックと言われる今、私たちの足元で何が起こっているのでしょうか。

    3月頃から欧米でもウイルスの拡大が始まりました。欧米でのパンデミックはスペイン風邪ぐらいまで遡らないと過去にありませんから、マーケットも最初は全く先行きが不透明でした。しかし、封じ込め政策を行う中で欧米の新規の感染者数に関してはピークアウトが見られます。アメリカや欧州の株も3月の底値から20〜25%戻っています。我々のメインシナリオ(確率50%)では、封じ込め政策が徐々に解除されていき、年末頃には正常化に向い、さらに2021年には景気の回復がより鮮明になると見ています。

    ——封じ込め政策を解除すれば感染が再拡大し、長期化するという見方もあります。消費活動は元に戻るのでしょうか。

    中国を例にとると、既に3月以降経済活動が再開されていますが、消費の戻りが早い部分と遅い部分があります。例えば、高級品や耐久財など元々買うことが予定されていたものは繰越需要があり、再活動に伴い消費が伸びています。一方で封鎖が解除されたからといってすぐに皆で旅行に行く、コンサートに行く、とはなりませんよね。

    戻りやすい産業とそうでない産業はありますが、経済活動とウイルスの拡大をきちんと管理できれば、消費活動は比較的早く戻ってくるのではと考えられます。ウイルスという未知のものとの戦いではありますが、過度に悲観する必要はありません。

    ——その理由は?

    リーマンショックや、2012年の欧州債務危機などの経験が生かされているように見えるからです。政府や中央銀行の対応は速く、かつ、施策の規模も大きい。例えば、「未曽有の金融危機」と言われたリーマンショックを振り返ると、2008~09年の2年間での財政支出は、世界のGDPを合計した金額の2.8%の規模でした。一方で、今回はどうか?なんと既に現時点で3.7%まで拡大しています。アメリカや日本ではさらに拡大していく可能性もあります。

    長期的には魅力的な局面。投資の継続に必要な視点は

    ——資産運用の観点では、どのように考えるべきでしょうか。

    まずは投資を続けることが重要です。3月に大きく株式市場が下がった際に、不安にかられた投資家が資産を全部売却してしまったという話も聞きます。ところがそこから2~3週間すると、株価は約25%も戻りました。各国政府や中央銀行による政策のサポートは予想を超えた規模でしたし、今後ワクチンや治療薬の開発の進展がみられるかもしれません。もちろん、感染の再拡大のリスクだってあります。それでも、「先行きが見通せないから投資をやめる」のは避けましょう。パニックにならずに投資を継続する、その中で短期的な戦略と長期的な視点を持つことが重要です。

    ——詳しく教えてください

    まずは短期的な視点で見ていくと、株式投資戦略については闇雲に上値を追いかけていくよりも、売られすぎている銘柄やセクターを狙っていく。国内外を見ると、過小評価されている企業がたくさんあります。次に中長期的な見方ですが、コロナショックによって人々の価値観、企業の行動、経済社会そのもののあり方は大きく変わることが予想されます。「変化が起きる」という点では、非常に魅力的な局面といえます。

    特に、来年2021年は次の10年を探っていく重要な年になるでしょう。

    注目のテーマは?

    ——これから来るであろうテーマはなんでしょうか?

    三つキーワードを挙げたいと思います。一つ目のキーワードは「デジタライゼーション」です。5GやAI、VRなど新しい技術がイノベーションの中心になり、ビジネスや教育、医療など様々な分野で今後活用が広がるでしょう。

    二つ目は「財政依存の高まり」です。コロナショックで各国がこれだけ財政政策を打てば、短期的には景気の浮揚効果をもたらしますが、当然その後の増税が意識されます。増税に対してどう資産を守っていくのか、備えておかなければなりません。他にも通貨安、場合によってはインフレ率が過度に高まる可能性も考慮すると、日本円だけで資産を構成するのはリスクがあります。通貨の国際分散や、インフレに強い資産の保有を考える必要もあるでしょう。

    ——三つ目のキーワードは?

    グローカル化」です。人の動き・物の動きは今後変わっていくでしょう。例えば、製造業はサプライチェーンを複雑化させてきましたが、ウイルスのパンデミック的な広がりによって、その弊害が明らかになりました。グローバルに販路を求める一方、生産は現地化(ローカル化)がますます進むでしょう。また、産業のサービス化が進むと、経済成長やイノベーションもグローバル一様でなくなるでしょう。日本の富裕層向けのサービスであれば、海外のものをそのまま持ってくれば良いというものではありません。また、中国とアメリカの関係が今後どうなるのか、これも非常に大きな問題です。5Gなどのサービスは、グローバル化していく中で、その国の実情に応じた活用、広がりを見せると思います。投資の観点から見れば、成長やイノベーション、その活用が一様ではないことは、資産をグローバルに分散させる必要を高めます。

    ——これらはすべてコロナショックの影響で出てきた動きですか?

    コロナショック前から世界全体の構造は変わりつつありましたが、「危機は改革を加速させる」ということなのだと思います。在宅勤務も、元々テレワークといってずっと政府が推進してきたわけですけど、こういう危機的な状況がない限り、積極的にやろうと思わない。それが今回一気に進む機運が生まれています。

    凍りついた1800兆円をもう一度動かす

    ——ウェルス・マネジメントのビジネスを青木さんはどう見ていらっしゃいますか?

    私は、日本にとってウェルス・マネジメントビジネスが非常に重要と考えています。日本の家計の貯蓄は金融資産で1800兆円以上あります。このうち半分が現金預金です。銀行に預けられていて、その多くは日本の国債に回っている。これは私たちのお客様である富裕層も同様です。つまり、ウェルス・マネジメントサービスをご活用いただきたいお客様が、日本にはまだまだいらっしゃるのです。前述の1800兆円は、戦後日本の製造業が頑張って稼いできた収益の結晶です。家計に配分されて、それが貯蓄になって、主に預金という形で守られてきた。この凍り付いてしまったお金をもう一度動かしていく、生かしていきたい。私たちの目的は、第一にお客様の資産を守り増やしていくこと、それが結果的に日本経済の活性化にも貢献していければと考えています。

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    青木氏が、日本経済活性化の鍵として期待を寄せるウェルス・マネジメントとは、いったいどんなものなのか。こうした激動の時代において、世界の富裕層はどのように資産を守っているのか。後半は、UBS SuMi TRUST ブランドの第一号会社、UBS SuMi TRUST ウェルス・アドバイザリー株式会社代表取締役社長の林敦氏(※当時)に聞いた。

    ——はじめにウェルス・マネジメントについて詳しく教えていただけますか。

    日本では一般的に、プライベートバンクは金融に関係する商品を中心に扱うものと理解されていますが、当社が「ウェルス・マネジメント」というとき、それはサービス提供の対象が金融資産だけではないという意味を込めています。これは大きな違いです。現金や預金、株、債券、不動産、これらはもちろん大切ですが、お客様が大切だと思っているもの、例えばご自身の経営する企業、ご家族、そして情熱を傾けている趣味や夢、それらすべてをご資産ととらえ、守り、育てるサポートをさせていただくことで、お客様の人生そのものを豊かにする、それがウェルス・マネジメントなのです。

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    UBS SuMi TRUST ウェルス・アドバイザリー株式会社 代表取締役社長 林敦氏

    キャッシュの方が安心、は本当か

    ——ウェルス・マネジメントの源流にあたるサービスを行ってきたプライベートバンクは海外で発達したサービスですね。日本の富裕層と海外の富裕層では違いがあるのでしょうか?

    日本の場合は江戸から明治、そして敗戦といった大きな社会構造の変化があり、また、他国と比較して高い相続税率が次世代への資産承継を難しくしていますので、富裕層ファミリーが長続きしません。一方で、欧州では、数百年続く名家はめずらしくありませんので、そういった厚みのある富裕層顧客に特化したプライベートバンクが発達したことも頷けます。

    ——資産運用の考え方にも違いがありますか?

    例えば、日本株については、バブル崩壊後、現在に至るまで1989年の高値を更新できないでいます。そのため、長期的な投資ではなく、プロでも難しい短期で売買を繰り返す投資手法が主流となってしまったことで、「株式投資で損をした」という投資家を増やしてしまいました。経済成長率も長期に渡って低迷し、物価はさほど上昇しなかったので、インフレヘッジとして資産を増やす必要性が乏しく、結果「それなら元本確保の預金にして置いておくほうが安心」という意向が働いてしまいました。そのため、多くの富裕層が運用への関心を失ってしまいました。外資のプライベートバンクの大半が日本から撤退したのも、こういったことが背景にあると思います。

    破壊的な社会構造の変化対応には、ビジョンを共有できるパートナーを

    ——それでは、このままでいいのでしょうか。

    今回のコロナショックは経済や社会の仕組みを大きく変えてしまう破壊力を持っています。常に万全な管理と的確な運用が求められる金融資産のみならず、企業オーナーをはじめとする富裕層の方々にとって守るべき多くの資産、例えば、企業の経営のみならず、従業員や家族の健康までもが脅かされています。それらを、今どう守っていくのか、そしてアフターコロナの経済社会にどのように備えていくのか、そのような大きな環境の変化を受けて、ウェルス・マネジメントの重要性は従来に増して高まっていると思います。価値観や理想は人それぞれ違います。こうありたいとの想いをビジョンとして共有でき、お一人では手が回らない課題についてはサポートが期待できる、そんなパートナーの存在があってもいいと考えます。

    また、こんな変化の激しい時代には、セカンドオピニオンもお求めになることも、意思決定には有益かも知れません。

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    ——資産運用の際に、考えるべきポイントを教えてください。

    やはりキーワードは「分散投資」です。例えば輸入依存度の高い日本での生活は為替レートに大きな影響を受けます。もし資産が円だけだと円レートが下落すれば、コストアップや実質的な資産価値の減少などのリスクが顕在化します。こういったリスクを抑制するためには、円だけじゃなく、例えばドルやユーロ、さらにはその他の通貨を持つという分散がまずは必要です。さらに、日本だけで資産を持っていると、万一財政破たんや大きな災害が起きれば資産全体がダメージを受けてしまう可能性もあります。やはり複数の国で分散して資産を持っておくことも必要です。

    もう一つの分散のポイントは「時間分散」です。この時間分散には、長期で運用成果を評価するという意味と、投資するタイミングの巧拙という2つの意味があります。時間を味方にするのは、資産運用についてはとても大事なことです。一般に投資判断は悲観や高揚といった感情に左右されやすいと言われます。ご専門のジャンルではない課題は、専門家に任せる。例えば、あのマイクロソフト社の創業者で世界でも指折りの資産家であるビル・ゲイツ氏は、資産の過半を信用できる、同じビジョンを有する運用会社に任せておられます。

    また、富裕層の方々の中にはご自身の成功の感謝の気持ちを込めて「社会貢献」したい、自分が存在したことを社会に結果として残したいという思いを持っている方が多く、寄附やフィランソロピーへのご関心も高いです。先ほどのビル・ゲイツ氏など世界の富裕層は、資産運用も単に増やす目的だけではなく、ファンドを通じた資金提供で企業を応援したり、収益金の一部を寄附したりと、投資を社会のために役立てていますよね。

    ——ウェルス・マネジメントでは実際どのような相談があるのですか。

    我々が一番初めにお客様と話をするのは「ビジョン」についてなんです。会話の中で、一つずつ大切なものについてどうしたいかを徹底的にお伺いします。ビジョンをしっかり共有できていれば、まだお客様がお気づきでないニーズやそれに対するソリューションを提供することができます。UBS SuMi TRUSTでは、お客様との窓口を一本化することに拘りました。異なる会社の複数の担当者ではそのサービスは各社が自社商品を販売しようとするプロダクトアウト型の提案になりがちだからです。UBS SuMi TRUSTのウェルス・マネジメントは、お客様を深く理解し、ビジョンを共有させていただくことで、真に求めておられるニーズを察知し、UBSと三井住友信託銀行が総力を結集しお客様に相応しい商品・サービスをオーダーメイドでご提案いたします。日本にUBS SuMi TRUSTがあってよかったと感じて頂けるような商品・サービスをご提供したいと考えております。
    

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UBSの圧倒的なリサーチ力と高度な金融技術、お客様へのホスピタリティが織りなすスイス・プライベートバンクの底力。三井住友信託銀行の不動産を中心に、信託、保険など信託銀行ならではの信頼のサービスと商品群。国内のウェルス・マネージャーでは、これまでに成し得なかったフルレンジのサービスをワンストップで。

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DNAとサービスが融合。

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ウェルス・マネジメント事業における国内外の大手が業務提携することで誕生した新ブランド「UBS SuMi TRUST」。グローバル市場を牽引してきたUBS銀行、信託銀行として国内で広く深く長く信頼を築いてきた三井住友信託銀行。受け継ぎ、融合する両行のDNAとサービスが新たな扉を開きます。

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